『手抜き力』はこんな人におすすめ!
- 仕事をもっと早く終わらせたい!
- 仕事(本業)以外にもやりたいことがあって時間を作りたい!
- 一生懸命働いているが精神的にキツイ…
『手抜き力』(著者:斎藤孝)は一言でいうと「最小限の労力で最大限の結果を出す方法を学べる本」です。
『手抜き力』を読むとこうなる
- 残業を無くして、成果を出せるビジネスマンになれる。
- 物事の本質を見抜いて、最短で成果を出せるようになる。
- 仕事の精神的負担を無くせる。
実際に私が残業を無くして、かつ結果を出せるようになった考え方の元となった本です。
以前、私は長時間残業や仕事で精神的に悩んでいました。
そんな時に考え方を変えて、私を救ってくれた本の中の1冊が本書『手抜き力』です。
そんな本書の書評、一言でいうと
「長い仕事、きつい仕事に悩む全てのビジネスマンに読んでほしいおすすめの1冊」です。
今回の記事ではそんな『手抜き力』の重要な要素をぎゅっと要約。
さらに身に付けるための方法も、重要なものに絞って解説していきます。
ぜひ一緒に、長時間・心の負担の大きい仕事を無くしていきましょう。
この記事を書いた人「つっき」について
- 年間50冊以上のビジネスに関する本を読む。
- サラリーマンをしながら副業を5年間継続中。
- ブラックな働き方から自己改善→残業0・土日祝長期休暇完全休み・年間有給取得20日を達成
- サラリーマン→独立→FIRE生活に向けて日々勉強&実行中。
Contents
『手抜き力』の基本情報
著者 | 斎藤孝 |
出版社 | KKベストセラーズ |
発売日 | 2014年6月 |
言語 | 日本語 |
Amazon販売価格 | 1,400円+税(中古品で安く売っています) |
ページ数 | 207ページ |
読み終わるまでの時間 | 約60分程度 |
著者:斎藤孝さんについて
著者の斎藤孝さんは、東大卒で今は明治大学で教授を務める教育学者です。
ビジネスや文学系で多数の著書があり、「世界一受けたい授業」などの教育系番組にも多数出演しています。
マルチで多忙に活動する斎藤さんが、日々の仕事の中で使っているエッセンスを紹介したのが『手抜き力』です。
『手抜き力』のポイントを3つに要約!
『手抜き力』【目次】
- 第1章 手抜き力とは何か
- 第2章 ポジティブ手抜き 5つの実践ルール
- 第3章 ビジネスに生かす「手抜き力」
- 第4章 手抜き力を磨くトレーニング
全体の流れは『手抜き力』についての概要、メリットを解説。
その後、実践方法やより手抜き力を鍛える方法を深めていくといった流れになっています。
細かい内容は実際に本を読んでいただくとして、ここでは私なりの重要なポイントを3つに絞って要約します。
『手抜き力』の3つの要約ポイント
- 手抜き力とは何か?
- 手抜き力のメリットとは?
- 手抜き力を身に付けるには?
要約ポイント①手抜き力とは?
『手抜き力』は本書の中でも様々な言葉で言い表されています。
- ムダ手間抜き力
- ムダをそぎ落とす力
- 本質をとらえる力 などです。
しかし全てをひっくるめて一言で言うと「ムダを省き、目的を見極め、効率よく仕事を進める力」と言えます。
斎藤さんは、ビジネスシーンでは多くのムダがあふれていると主張します。
- 何を決めるからわからないダラダラとした会議
- 使われない余分な資料
- やり直しさせられる企画書など
例を挙げるとこういったもの。
私自身も非常に思い当たるふしがあります。
本当に時間と労力、場合によってはお金もムダにします。
手抜き力は上記のようなムダを省くために、目的を明確にして、仕事を進める力です。
先ほどの3つの例を『手抜き力』を上げた状態で臨むと以下のようになります。
会議での『手抜き力』
- 会議の目的を明確にして、議論のポイントを絞る。
- 出席者全員の時間の節約になる。
資料作成での『手抜き力』
- 資料を使う目的を考える。目的のない資料は作らない。
- 資料を使う対象を考える。内部or外部?内部向きならデザインは簡素にする。
- 資料作成にかかる時間、労力を省く。
企画書作成での『手抜き力』
- 上司や顧客はどういった意図で企画書を求めているのか明確にする。
- 意図にあった企画書を作成する。
- やり直しを無くして、時間と労力を省く。
このようにムダや労力を省くために、目的をしっかりとらえて、少ない手間で目的を達成する力。
本書では『手抜き力』をそのように定義しています。
要約ポイント②手抜き力を身に付けるメリットは?
『手抜き力』はビジネスシーンでの労力と手間を削減します。
身に付けるメリットは様々ありますが、ここでは3つを紹介します。
手抜き力を身に付けるメリット
- 時間を生み出せる。
- むしろ仕事で成果を上げる。
- 仕事のストレスを無くせる。
ムダを省き、時間を生み出せる!
『手抜き力』を上げることによって、仕事にかかる労力と時間を少なくすることができます。
つまり同じ1日24時間の中でも、今まで仕事にかけていた時間が浮くことになります。
その分、早く帰ったり、別の仕事に時間を割いたり、副業することも可能になります。
むしろ仕事で成果を上げる!
『手抜き力』は物事の目的や本質をつかむことが重要な要素です。
「本当に必要なことは何か?」を考え実行するので、仕事達成へ最短の道を行くことができます。
本当に必要なことを実行するので、むしろ仕事でも成果を上げることができます。
さらに残業や他の業務時間を短くできれば、必然と社内の評価も高まります。
特に最近では「残業を無くせ」という傾向が強いですよね。
今こそ「手抜き力」はビジネスマンに求められるスキルと言えるでしょう。
仕事のストレスを無くせる!
仕事で一番ストレスが溜まるのは「せっかくやった仕事がムダになった時」ではないでしょうか?
- せっかく1日かけて資料を作ったのに、使われなかった。
- 色々調べて作った資料なのに「やり直し」と言われた。
こういったムダの原因は「正しく目的や意図を把握していないこと」が原因です。
『手抜き力』を身に付けることで、正しい目的・意図を見極めれば、こういったムダを無くすことができます。
仕事がムダになるストレスからも解放されます。
要約ポイント③手抜き力を身に付けるには?
それでは手抜き力はどうやったら身に付くのでしょうか?
手抜き力は「本質、大切なこと、目的を見極めるように行動を変えること」で身に付きます。
具体的な方法は本書で多く紹介されていますが、特に重要な3つを紹介します。
手抜き力を身に付ける方法
- 仕事の概算・逆算をする。
- 優先順位を決める。
- メモを活用する。
仕事の概算・逆算をする
仕事の際に、目的やゴールを自分なりに概算すること。
またその目的達成への道のりを逆算して取り組むようにします。
社内の会議の資料作成を例に考えてみましょう。
社内会議の資料作成
目的→新規プロジェクトの内容を社内メンバーに周知させる
- 社内での情報収集
- 関係各所からの資料収集
- 様式作成
- 資料作成
- 資料の点検、体裁を整える
- 関係各所への事前内容確認
- 再修正
- 完成
ポイントはこの逆算の過程の中で、不必要なことはばっさりやめてしまうことです。
この中で私がやめるとしたら「5.資料の点検、体裁を整える」です。
あくまで内部資料なので、要点さえ整理されていれば良いです。
また事前内容確認の後に修正するのだったら、その時に一気に直してしまえば、時間は削減できます。
また過程の中で、どのくらいの完成度にするかだけでも時間は削減できます。
「3.様式作成」も簡素化したり、元々あるものを使いまわすなどで時間は削減できそうです。
このように「目的の概算」と「逆算」をすれば、削減できるムダを明らかにできます。
精度を上げていけば、その分仕事の成果と時間を作り出すことに繋がります。
仕事の優先順位を決める
日々の仕事の中で、一番重要なことは何か?を見極めるために、優先順位を決めて仕事します。
おすすめはその日の仕事を4つのフェーズに分けて、一度書き出してみることです。
仕事の優先順位を決める4つのフェーズ
- 重要かつ緊急なこと
- 重要ではないが、緊急のこと
- 緊急ではないが、重要なこと
- 緊急でも重要でもないこと
このように仕事の優先順位を決めて取り組むようにします。
この中でも緊急や重要度の高いことから取り組み、優先度の低いことは思い切ってやめたり、違う立場の人に依頼することも重要です。
メモを活用する。
「メモ」は手抜き力を向上させるのに効果的です。
話を聞いたり、説明を受ける際は自分が重要だと思ったポイントをメモする習慣を付けましょう。
メモの効果はうっかり忘れてしまうのを防ぐだけありません。
重要なポイントを短い言葉で整理するので、目的やゴールを明確に概算することができます。
もう一つのメモ活用方法は、自分が話す際もメモをすることです。
相手と話をしている時、自分の伝えたいことをラフなメモで書きながら会話する。
そうすることで自分の考えがまとまり、重要なことを明確に相手に伝えることができます。
『手抜き』なんてできない…という人へ
「でもうちは上司が厳しくて、ムダを省くことが難しい…」
「ムダを省くなんて考えたら、上司に何を言われるか…」
そう感じる人もいるかもしれません。
そういった方に対して、本書の中では2つの対策が書かれています。
一つは、相手に合わせて手の抜き方を変えるという点です。
例えばいつも資料の細かい様式に文句を付ける上司がいるとしましょう。
「社内の様式を守れ!」「この書き方は社内の様式とは違う」といつも注意してくるような人です。
この場合は、「社内の様式をしっかりと守ること」に力を注ぐようにします。
資料作成に関わる他の要素は、要点さえ押さえていればOKです。
そして決めた時間内に資料を完成させるようにします。
相手に合わせて、力を入れるポイントを変えるという『手抜き力』の応用です。
まずは相手が一番こだわる部分はどこなのか。そのこだわりを満たすにはどうすれば良いのかを考えます。
60%の完成度でOK
もう一つはどんな仕事でも必ず何らかの要望を付けてくる人に対してです。
こちらも資料作成で考えてみましょう。
どれだけ自分が作りこんでも、必ず何か付け加えてくる上司に悩まされている人も多いのではないでしょうか?
このような場合は、最初から完璧な資料作成を目指す必要はありません。
あえて60~80%程度の完成度を目指して、一度見てもらい、要望や修正を聞いた上で修正します。
こうすることで、相手の要望に合わせて修正できますし、
事前に「もっとこうした方が良いだろうか?」と考える必要も無くなります。
なるべく最小限の労力で、どんどん余分な労力を省いていきましょう。
【まとめの書評】手抜き力は現代ビジネスマンの必読書!
今回は『手抜き力』について重要なポイントを要約して紹介しました。
紹介したポイント以外にも、本書の中では様々な実践方法や考え方が紹介されています。
気になったら、ぜひ読むことをおすすめします。
私自身も以前は「完璧に仕事をこなす」という考えで、長時間労働や精神的にも消耗していました。
しかしこの『手抜き力』に代表されるような「ムダを省く考え」に出会い、
「あ、そうか…これで良いのか…」と考え方が変わり、精神的に楽になった経験があります。
そういった経験からも、少し古い本ではありますが、紹介したいと思いこの記事を書きました。
特に今は「働き方改革」で、残業や労働時間を少なくすることが求められています。
今以上に「少ない時間で結果を出すことが求められるようになる」と思います。
そんな時代だからこそ「ムダを省き、目的を見極め、効率よく仕事を進める力」
『手抜き力』はこれからのビジネスマンの必須スキルとなるでしょう。