『FIRE 最強の早期リタイア術』はこんな人におすすめ!
- 「FIRE(早期リタイア)に興味あるけど、本当に実現できるの?」
- 「将来的にサラリーマンを続けたくないけど、何から始めて良いかわからない。」
- 「会社に縛られる生活が嫌、何とかしたい。」
『FIRE 最強の早期リタイア術』は一言で言うと普通の人がFIREを実現させる方法を解説した本です。
FIRE(ファイア)とは「Financial Independence Retire Early」の頭文字をとった略称。
会社に縛られず、経済的自由と早期リタイアを実現させる生き方のことを言います。
本書を読むことで
- もともと裕福ではない、私たちのようなサラリーマンがFIREを実現させる方法
- FIREの実現のために何から始めればよいか。
この2点についてわかるようになります。
書評としての結論を先に言ってしまうと「読んで良かった!」と感じた1冊です。
FIREという私たちサラリーマンにとって夢のような生き方を「実現可能だと認識させてくれる1冊」だと感じました。
ただしこの本は順序立てて説明されている形式ではないので、一度頭の中でポイントを整理する必要があります。
事前に章ごとの要点を把握してから読むと、一層理解が深まります。
なのでこの記事では、詳しい書評とともに全体の内容とポイントを要約してみました。
この記事の内容
- 『FIRE 最強の早期リタイア術』をサラリーマンが読んだ書評
- 『FIRE 最強の早期リタイア術』の内容要約。3つのポイントで解説。
- FIREを実現するために、今すぐに始めたい実践ポイント
この記事を書いた人「つっき」について
- 年間50冊以上のビジネスに関する本を読む。
- サラリーマン×副業を5年間継続中。
- ブラックな働き方から自己改善→残業0・土日祝長期休暇完全休み・年間有給取得20日を達成
- サラリーマン→独立→FIRE生活に向けて日々勉強&実行中。
Contents
『FIRE 最強の早期リタイア術』の基本情報
著者 | クリスティー・シェン&ブライス・リャン |
出版社 | ダイヤモンド社 |
発売日 | 2020年3月19日 |
言語 | 日本語 |
価格 | 紙書籍版:1,760円 電子書籍:1,426円 |
ページ数 | 301ページ |
読み終わるまでの時間 | 約90分程度 |
著者:クリスティー・シェン&ブライス・リャン
著者のクリスティー・シェンはアメリカでFIREの情報発信を行う第一人者です。
自らの成功経験をもとに、サイト運営で情報発信し、テレビやニューヨークタイムズなどの雑誌等、多くのメディアでFIREに関する情報を伝えています。
本書の中でも書かれていますが、もともとは非常に貧しい家で生まれたそうです。
幼いころは桃のシロップやコーラがぜいたく品で、飲み終わったコーラの缶はずっと宝物として保管していたそう。
そんな普通というより、むしろマイナスの状態から「FIRE」を実現した経験をもとに本書を書いています。
もう一人の著者として紹介されているブライス・リャンは、クリスティー・シェンのパートナー。
実際にFIREを夫婦で実現した2人でその方法を解説した本です。
FIREブームの到来?!こんな人もおすすめしている
FIREはまだ日本では馴染みがないかもしれませんが、アメリカやカナダなどの北米では、実際に成功している人がその方法を多く発信しています。
実際に著者が発信したビデオは450万回再生され、世界におけるFIREへの関心の高さが伺えます。
日本でも20~30代を中心に、その考え方に注目が高まっていますね。
最近では有名なyoutuberもFIRE生活を一つのテーマや人生の目標として、関連する情報発信しています。
代表的なところで言うとリベラル大学の両学長も一押しとして、この本を紹介しています。
実際にyoutubeで紹介されてからはずっと品切れ状態が続いていたので、FIRE自体も非常に今注目されていると言えるでしょう。
【書評】『FIRE 最強の早期リタイア術』を読んで
この本を読む前は「FIREなんて本当に実現できるんだろうか?」という気持ちで読み始めました。
私たちサラリーマンにとって早期リタイアは現実感がなく、夢みたいな話ですよね。
しかし読み進めていくうちに「これならFIREは実現できるかもしれない…!」と感じてきます。
FIRE達成の方法が、非常にシンプルでわかりやすく解説されているからです。
一言で言うと「平均より少し高い収入を貯蓄に回し、インデックス投資へ回すこと」です。
難しい投資のテクニックや、稼いだ人のいわゆるマウントポジションの発言も一切登場しないのも良いポイント。
全てが「普通の人が少し頑張って実行できる方法」が紹介されています。
確かにその「少し頑張る」が一番難しいかもしれませんが…
「FIREは決して夢物語じゃない。できることからでいいから行動しよう」
読み終わった後、思わずモチベーションが湧いてくる一冊でした。
【目次から全体をざっくり要約】『FIRE 最強の早期リタイア術』
内容は全部で18章から構成されています。
目次をぱっと見ても内容はわかりにくいかもしれません。
なのでそれぞれの章のポイントをざっくりまとめます。
【『FIRE 最強の早期リタイア術』の目次と内容ポイントのまとめ】
第1章 お金のためなら血も流す
【内容】 幼い時の貧困の経験から「欠乏マインド」が培われた。
【ポイント】
- お金への執着がFIREを実現するために必要なマインド。
- たとえ、元々裕福な家庭に生まれなくてもFIREは実現できる。
- 普通の人ならなおさらFIREは実現可能。
第2章 桃のシロップ、段ボール箱、コーラの缶
【内容】 「欠乏マインド」は悪いものではなく、FIRE実現にはプラスに働く
【ポイント】
- 著者が欠乏マインドで身に付けたのは「想像力」「回復力」「適応力」「忍耐力」
- 日常の無駄を省いて、節約につなげる。
第3章 (まだ)自らの情熱に従うな
【内容】 自分のやりたいことを今すぐに始めるのは高リスク
【ポイント】
- 統計的に情熱的にやりたいことにチャレンジすると失敗しやすい。
- まずはお金を追い求めて、FIREを達成したのちに始めるべき。
- POTスコア(職業と資格等から見た費用対効果)で仕事を選ぶ。
第4章 あなたは私のものだ
【内容】 利回りを味方につけ、借金は避ける。
【ポイント】
- 高額の借金はいかなる手段をもっても避けるべき。
- 72÷利回り%=お金が倍になるのにかかる時間。
- 消費者ローン、学費ローン、住宅ローンの対処法
第5章 誰も助けにきてはくれない
【内容】 保障や権利は頼れない。自分でセーフティネットを作る。
【ポイント】
- 自分の力で安定した生活はつかみ取るもの。
- 需要のあるスキルがあなたの価値を高める。
第6章 ドーパミンについてわかったこと
【内容】 支出削減と節約は無理のないものから行う。
【ポイント】
- まずは幸福度に影響しない基礎的な支出を削る。
- 次に最初は痛みを伴うが、徐々に慣れてくる支出を削る。
- 人によってお金の使い方は千差万別、自分の判断基準で支出を削る。
第7章 マイホームは投資ではない
【内容】 住宅ローンはFIREのためには望ましくない。
【ポイント】
- 持ち家は土地の価格上昇があったとしても、様々なコストがかかり、利益を相殺する。
- 150の法則を使って、持ち家の費用を計算できる。
第8章 本物の銀行強盗
【内容】 手数料率の安いインデックス投資の有用性
【ポイント】
- 銀行の窓口から紹介される投資商品は手数料が高い。
- インデックス投資は大半のアクティブ投資より成績が良い。
- インデックス投資で資金が0になることはない。
第9章 株式市場の暴落をいかに乗り切るか
【内容】 投資のポートフォリオについての考え方
【ポイント】
- 株式と債券の割合は6:4
- 暴落時は値上がりする債券を売って、値下がりしている株式を買う。
- 資産の変動があったらリバランシングして整える。
第10章 私を救ってくれた魔法の数字
【内容】 FIREを実現させる「4%ルール」についての解説
【ポイント】
- 投資からお金を得るという考え方を持つ。時間がお金に変わる。
- 1年間の生活費が投資から得られる4%と等しければ、貯金が30年以上底をつくことがない。
- 自分の収入の貯蓄率を上げることがFIREを実現させる。
第11章 現金クッションと利回りシールド
【内容】 暴落時に備える方法として現金クッションと利回りシールドの2つを解説。
【ポイント】
- 4%ルールが破綻するのは「暴落時にポートフォリオ」を切り崩してしまうこと。
- 現金クッションは、緊急時の資金として別に用意する。
- 利回りシールドとは、投資の配当金のこと。
- 現金クッションに必要な額は5年分の生活費が目安。
第12章 お金を浮かすために旅行をする
【内容】 生活費を抑えるために世界旅行するという考え方
【ポイント】
- 物価が安い国を組み入れることで生活費が抑えられる。
- 旅費を抑えるポイントはクレジットカードの活用とAirbnb。
- リモートワークを活用すれば旅しながら稼ぐことも可能。
第13章 バケツ・アンド・バックアップ
【内容】 資金の管理方法と暴落時の備えとしての5つの方法を解説
【ポイント】
- 資金はポートフォリオ、今年の支出、現金クッションの3つに分ける。
- 下落相場に備えて複数のバックアッププランを準備する。
- 毎年資金の健全性を見直す作業は必要。
第14章 インフレ、保険も恐るるに足らず
【内容】 物価上昇と保険、2つの不安についての対策の解説
【ポイント】
- 物価上昇は株式上昇とは比例するため問題ない。
- インフレは全ての国や地域で起きるわけではない。
- 保険は最低限に抑える。
第15章 子どもはどうする?
【内容】 子供がいてもFIREを実現させている例を紹介
【ポイント】
- 子育てにかかるコストの考え方
- 一緒に旅しながら教育している例もある。
第16章 早期リタイアの負の側面
【内容】 早期リタイアにおける社会との関わり面での不安の解消
【ポイント】
- 価値観の合う新しい仲間は見つけられる。
- 自分のやりたいことを見つけて実行する。
第17章 自由になるのに100万ドルは必要ない
【内容】 貯蓄率を上げ、生活費を下げ、収入を上げることでFIREは実現可能
【ポイント】
- 貯蓄を投資に回せば、複利効果で資金は増えていく。
- 副収入を得るサイドFIREならさらに目標金額は減らすことができる。
- 旅行をする、パートタイムで働くなどでも目標金額は減らせる。
第18章 我が道を行け
【内容】 お金持ちになる方法は3つある。自分に合ったやり方を目指そう。
【ポイント】
- お金持ちの特徴は収入、貯蓄、投資の3つの力の強さで分類できる。
- 再現性が一番高いのは「貯蓄力が高いオプティマイザー」
- 著者は節約で貯蓄率をあげ、平均より少し高い給料で100万ドル貯めてリタイアした。
章の内容は3つに分類できる
全部で18章と多くの単元に分かれていますが、伝えたいことはシンプルでわかりやすいです。
本書ではそれぞれの章で以下の内容が解説されています。
- FIREを実現するために必要な方法
- FIRE実現のための考え方
- FIREにおける不安ポイントの解消
それぞれの章を分けて、全体をまとめるとこのようになります。
ポイント
FIREを実現するために必要な方法
記載の章:6、10、17、18章 他
一言でいうと:収入と貯蓄率を上げ、4%の利回りで生活費を賄うポートフォリオ(4%ルール)を作る。
ポイント
FIRE実現のための考え方
記載の章:1~5章 他
一言でいうと:お金への執着を持ち、自分自身の力でFIREを実現する。
ポイント
FIREにおける不安ポイントの解消
記載の章:11~15章 他
一言でいうと:4%ルールの弱点、暴落時の備えとその他の不安要素を解消する。
これらのポイントから特に重要なものを抜粋して、このあと細かく解説します。
【要約】『FIRE 最強の早期リタイア術』が伝えたいポイントは3つ
本書の中で重要なポイントは以下の3つに絞ることができます。
ポイント
- 普通の人でもFIREは達成できる
- FIREを実現させる具体的な手法「4%ルールに従う」
- 暴落時における不安への備え
それぞれ詳しく解説しましょう。
ポイント①普通の人でもFIREは達成できる!
本書では一貫して、普通の人ならFIREは実現できると主張しています。
なぜなら著者自身が元々貧しい家庭に生まれ、決して経済的に恵まれていない状態からFIREを達成したからです。
その方法として「オプティマイザー」を目指すのが一番再現性が高いと述べられています。
オプティマイザーとは収入・投資・貯蓄の3つのお金を得る力の中から貯蓄力が高い人のことを言います。
本書の中でも著者自身が100万ドルの貯蓄を作った方法について、こう述べています。
「懸命に働き、1ドルを大切にし、平均よりも少し高い給料で100万ドルを貯めて、31歳でリタイアした。」
収入や投資の力をいきなり上げるのは難しいことですし、ハイリスクで誰でもできることではありません。
しかし貯蓄力(=貯蓄率)を上げることなら
- 小さな習慣の見直し。
- 定期的に払っている料金の見直し。
- 浪費をしない。
- 借金をしない。
これらを行うことでノーリスクで上げることができます。
まずはお金に関する知識や考え方を身に付けて貯蓄率を上げること。
それこそがFIREを実現するための方法として解説されています。
ポイント②FIREを実現させる具体的な手法「4%ルールに従う」
4%ルールとは、FIRE後も貯蓄を切り崩さずに生活費をまかなう方法として解説されています。
ポイント
【4%ルールの概要】
- まずは自分の生活費が年間おおよそいくらかかるのか把握する。
- その生活費を、利回り4%でまかなえる投資のポートフォリオを作る。
- その4%分だけで生活すれば、貯蓄を減らすことなくFIREを継続できる。
実際の4%ルールのポートフォリオとして、著者の場合は以下のようなものを作っています。
【4%ルールの具体例 著者の場合】
- 夫婦2人の生活費をまかなう。
- 株式6:債券4の割合
- 合計100万ドル(約1億円)
- 年間の利回りは4%で計算し、約400万円を二人の年間の生活費とする。
利回り分で増えた年間4%だけで生活すれば、半永久的に貯蓄は持つということ。
またその投資先の選び方なども本書の中で詳しく解説されています。
ポイント③FIREをより万全にする備えや方法
本書では4%ルールだけではなく「FIREをさらに万全にするための備え」についても解説されています。
FIREが実現、継続できるかの疑問は、以下の2つのに分けることができます。
- 「株価が暴落したらどうするの?」
- 「利回り4%で生活費をまかなう貯蓄なんて作るのに何年かかるんだ?」
この2つに対する反論もしっかりと用意されています。
暴落時の備えとして「現金クッション」と「利回りシールド」
まずは「株価が暴落したらどうするの?」に対する答えです。
株式の利回りは株価の変動に伴い、変動します。
株価が暴落すれば、その分利回りとしての金額は少なくなりますし、場合によってはマイナスになる時もあります。
年によっては、生活費にあてる分の利回り金額が捻出できない年も必ずあります。
その暴落時に、現金を得るためにポートフォリオの一部を現金に換えてしまうと、4%ルールは破綻してしまいます。
こういった時の備えとして「現金クッション」を持っておく必要があると解説されています。
具体的には株式が暴落時に備えて、生活費の数年分を別口座に現金で持っておこうというものです。
著者の場合は、今までの最長の暴落に合わせて5年分の生活費を現金クッションとして備えているそうです。
「別に現金を用意するなんて、どれだけ大変なんだ…」
そう思う方もいるかもしれません。私も思いました。
ここでもう一つ挙げられているのが「利回りシールド」という考え方です。
具体的には株式等で支払われる「配当金」や債券で支払われる「利子」のことです。
この配当金や利子も現金クッションに当ててしまうことで、実際の現金クッションの金額は少なくて済みます。
これによって本書では、現金クッションを以下のような計算式で表しています。
現金クッション=(年間支出ー年間利回り)×年数
具体的に計算してみましょう。
年間生活費:400万円
年間利回り:1億円の2.5%(250万)
年数:5年
計算 (400万ー250万)×5 =750万
※利回りシールドを考慮しない場合は2,000万
あとは年間の利回りを高いものに変えたり…
年数を最悪のケースを過程せずに3年などもう少し短めにすれば、現金クッションの金額は抑えることもできます。
暴落時に備えて「現金クッション」と「利回りシールド」を用意することでFIREはより万全のものとなります。
1億円も用意できない場合は?=バックアッププラン
「利回り4%で生活費をまかなう貯蓄なんて、作るのに何年かかるんだ?」
という疑問についての反論です。
4%ルールでは、利回りだけで生活費をまかなうことを念頭に置いています。
しかしあなたに少しでも収入があれば、ポートフォリオの金額が少なくても大丈夫です。
本書の中では「サイドFIRE」や「パーシャルFI」と言った方法で解説されています。
例えばFIRE後も、副業やパートタイマーとして収入がある場合は、それを生活費に充てることができます。
【サイドFIREやパーシャルFIの考え方】
年間利回りと副収入分で生活費をまかなう。するとポートフォリオの金額は少なくできる。
- 生活費:年間400万
- 副収入:年間200万
- 残り200万を作る4%のポートフォリオ=4%×5,000万
※収入を考慮しない場合の1億円の半分5,000万のポートフォリオでOK。
完全にリタイアせずとも、自分の楽しめることや責任の少ない仕事をする。
それで生活費の一部をまかなうことができればOKというわけです。
もう一つ、方法として紹介したいのが「地理的アーミトラージ」という考え方です。
これは生活費自体が下がれば、元々の必要金額も少なくて済むという考え方です。
その方法は物価の安い国や地域に旅行に行って、生活費を下げるというユニークなものです。
具体的に著者は東南アジアを旅行プランに入れることで、普通にカナダで暮らすよりも生活費を抑えた経験を述べています。
世界旅行から帰って計算してみたら、カナダで暮らす際の生活費よりも抑えられていたことがわかった二人はこう述べています。
私たちは世界旅行を続けられるのです。永遠に。
このようにポートフォリオ金額自体を下げる「サイドFIRE」や「パーシャルFI」
生活費を旅行することで抑えるという発想の「地理的アーミトラージ」
これらのバックアッププランを使うことによりFIREはより実現可能に近づくということが本書では解説されています。
私たちサラリーマンがFIRE実現のために今すぐ実践するポイント
それでは本書を読んで私たちサラリーマンが実際にできることを私なりに考えてみました。
まとめると以下の3つです。
サラリーマンの実践ポイント
- 無理のない節約を始めよう。
- 収入アップのための行動。
- インデックス投資は早ければ早いほど良い。
これらの実践ポイントの良いところは、たとえFIREを達成してもしなくても実践して損はないというところです。
最終的にFIREを目指す人はもちろん必要なことです。
ただ今はそんなイメージがわかなくても「とにかく行動しなきゃ」と感じている人はぜひ一緒に実践しましょう。
実践ポイント①無理のない節約を始めよう。
まずはここからです。
生活費の無駄を見直し、なるべく日々のコストを下げていきましょう。
といってもいきなり0円生活を始めろとか、外食禁止とかそういったことは続きません。
本書ではFIREに繋がる節約に対する考え方がこう書かれています。
- あなたを幸せにしない出費を減らす。=月々の変えても大きく影響しない費用を削る
- 最初は痛みを伴うが、徐々になれるものを減らす。=途中で見直してもOK
- 所有している高額なものを減らす=車の使用頻度を減らすことからでOK
- ご褒美を加える=節約金額内で自分にご褒美
まずは1、の月々の固定費を見直すことから始めましょう。
私の場合は、スマホを格安SIMに変えたり、電気を楽天でんきに変えてみました。
また日々の必要なものの買い物を、楽天経済圏を利用し、ポイントを貯めるなどして出費を抑えています。
今後は少しずつ外食を減らしたり、どうしても買ってしまうコーヒーやビールの量を減らしていきたいと思います。
できることからコツコツと無理ない範囲で節約をしてみましょう。
実践ポイント②収入アップのための行動。
私たちサラリーマンがFIREを実現するためには、平均より少し高い収入を得る必要があります。
著者も「平均より少し高い給料を貯蓄に回した」と述べています。
収入アップとして考えられるのはやはり以下の2つです。
- 副業をする。
- 転職をする。
今の会社環境に大きく不満がない、給料は平均的だという場合は副業をしましょう。
せどり、ブログ、アフィリエイト、プログラミング、ライター。
今はたくさんの副業を選択できます。
まずは、自分に合ったものを選んで実行してみましょう。
私の場合はせどりとアフィリエイトからスタートして、今はブログに注力しています。
メモ
【つっきの副業経歴】
せどり→最高月30万。月2万以上を安定的に稼いでいる。
アフィリエイト→最高月40万。現在は月10万程度を安定的に稼ぐ。
ブログ→今ココ
「副業したくても時間が無いんだよな」という方。
自分の時給を上げるという意味でも仕事時間を見直すことをおすすめします。
サラリーマンの給料は基本的には固定なので、仕事に関わる時間を減らすだけでも自分の時給を上げることができます。
仕事時間以外にも通勤時間や飲み会、雑談時間を減らしても時間は捻出できます。
- 今会社の給料が平均より大きく下回る。
- 副業とかそんなこと一切考えられないくらい忙しい。
そんな場合は正直、今後働き続けるのもキツイので、転職を検討しても良いと思います。
実践ポイント③インデックス投資は早ければ早いほど良い。
FIREに欠かせない4%ルールのためのポートフォリオ作りを始めましょう。
これは早ければ早い方が良いです。
なぜならFIREの投資法はインデックス投資という「時間をお金に変える投資法」だからです。
市場全体の持続的な成長に合わせて、自分のポートフォリオも価値が上がっていくという考え方です。
インデックス投資を始めるにあたって、おすすめなのは「つみたてNISA」を活用することです。
参考
つみたてNISAとは?
- 日本独自の投資優遇制度
- 厳しい審査基準をパスしたインデックス投資先のみ投資可能。
- 年間40万円まで投資でき、20年間は非課税優遇措置
最初のステップとして、つみたてNISAで投資できる年間40万(月およそ3万ちょっと)のインデックス投資を開始しましょう。
そこから徐々に他のインデックス投資をしたり、債券を購入したりとポートフォリオの構築を目指します。
参考
【つっきのポートフォリオ 2020年版】
- 証券会社は楽天証券、月20万程度を継続投資中。
- 副業収入のすべてと足りない分を本業収入から捻出して投資
- 株式6:債券4の割合で投資。
【月の内訳】
- 約4万(つみたてNISA枠)→eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
- 約6万(投資信託)→VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)
- 約2万(米国株式)→SPYD(SPDR ポートフォリオS&P500 高配当株式ETF)
- 約8万(債券)→AGG(iシェアーズ コア米国総合債券ETF)
【まとめ】FIREの実現は楽ではないが、行動して損はない。
今回は『FIRE 最強の早期リタイア術』を読んでの書評・要約・実践ポイントを解説しました。
決して現実的に難しい方法ではなく「普通の人が頑張ればできる方法」が書かれているのが特徴です。
この「頑張る」の積み重ねでFIREは達成できるというのが著者の主張です。
もちろんこの「頑張る」の積み重ねが一番大変ですし、それでもFIREまでの道のりには多くの時間がかかります。
しかし道のりの中で実現したり、手に入る小さな成果、
- 削減した生活費
- 見直した生活習慣
- 副業に取り組んだ経験
- 稼ぐために身に付けたスキル
- 少額でも積み立てたインデックス投資
これらは決して無駄にはなりません。
「まずは小さなことからコツコツとをモットーに。今日から頑張ろう」
そんな気持ちにさせてくれる1冊でした。